サッカーやバレエを習う子がみんなプロを目指しているわけではなく、子どもがそれを好きで始めたり、親が好きで始めさせたりするのと同じように、うちも何か運動や音楽の習い事をさせてみたいなとは思っていたけれど、なかなかその対象を見つけることはできないでいました。
娘は能楽堂が好きで、能楽を仕事にしている大人たちの姿をよく見ていました。
能楽を仕事にしている人は、能楽関連の家に生まれた子どもだけができるものだと思っていました。
夏休みの能楽のワークショップで、おうちが能楽の仕事をしている家の子どもじゃなくても能楽師になったという能楽師の話を聞き、それが女性であっても可能性はあることを知り、娘に光が差しました。
kiki
私、能楽の仕事がしてみたい!
特に、何かを継続して習いたいなどと言ったこともない娘です。
おおお!
じゃ探してみるわ。
母
私の手に舞い込んできたのは1枚の能楽の謡の3ヶ月だけの期間の子ども向けチラシでした。
通いやすい範囲で金額も払える能楽で、練習の日時も合う、これは何かの縁だと思いました。
小鼓と大鼓と、どちらかを選べて、娘は小鼓を選んで申し込みをしました。
目次
小鼓の練習をはじめました。
小鼓とはこれです。
能舞台で舞い演じる能楽師の後ろで、楽器を演奏している人がいますね。
笛以外の人は、よー!とかほー!とか能舞台で言っている人たちと言えば、わからない人もイメージが伝わるかもしれません。
客席側から見ると、左から太鼓、大鼓(おおつづみ)、小鼓(こつづみ)、笛と1人ずつ並んでいます。
その中の左から3番目に座っている小鼓です。
話が解りやすく面白い先生
小学1年生からいますから子どもたちにわかるように、簡単に教えてくれます。
・挨拶を元気にしっかりしたら、これから教える小学校の先生も、やる気がみなぎるということ。
・学校の勉強も難しいって思いながら向かうと難しいが、できる!と思いながら解くと楽しくなること。
・能楽師は小鼓を楽器とは呼ばないで、道具と呼んでいること。
道 その道の意味
具 武器の意味
僕にとって、能楽の道で生きていくプロとしての武器が、小鼓なんだよ。
能楽の先生
面白いと思うほうへ
とはいえ、まだ小学生のWhen I grow upの夢です。
ついこないだまでは、いちごカフェのオーナーになりたかった娘です。
その前は、バスの運転手が夢でした。
kiki
能楽師になりたい!
と言っても、能楽師への道は娘が目指すにはとても難しいこともわかってはいますが、とりあえず入ってみようかなと思います。
娘が面白い!やってみたいと思うなら、それが1番かなと。
小鼓のお稽古の帰りに小腹がすいたので、カフェに寄りました。
はじめての小鼓どうだった?的な会話をしていたら、隣の席にいた日本人マダムと中国人男性が話しかけてきました。
ファッション関係の仕事の人らしいその人たちは、能楽の人たちの衣装と所作の美しさについて話してくれていましたが、ほぼ英語だったゆえに、安定の私は蚊帳の外。
カフェで担に林檎ジュースを飲むにしても、英語はやっぱり必要なんだなと思った次第です。
母